雨が降っても水が入ってこないのは屋根があるおかげです。
屋根は風雨にさらされて痛みやすいところ。
傷んでしまって水が屋内に入ってきてしまったら大変です。
だからこそ屋根は定期的にメンテナンスをして状態を維持しておかなければいけません。
屋根は瓦やスレートなどいろいろ種類があり、耐久性もメンテナンス方法も違います。
適切なタイミングでメンテナンスをするために、屋根の特徴やメンテナンス方法を知っておくことが大切です。
そこで今回は日本瓦とセメント瓦、スレートの特徴とメンテナンス方法を解説していきます!
【日本瓦】
日本瓦は日本の住宅には馴染みが深い屋根材ですよね。
瓦を知らないという方はそんなにいないかと思います。
日本瓦は和瓦や陶器瓦とも呼ばれていて非常に頑丈で耐久性に優れています。
瓦の耐用年数はなんと50年以上とされていますから、本当に長持ちですよね。
しかし河原にも欠点があります。
それは重さです。
日本瓦は1坪あたり約240kg、現在主流のスレートは1坪あたり70kg、ガルバリウム鋼板だと約43kgですから、日本瓦がどれくらい重いかがわかるかと思います。
屋根が重くなると地震の揺れ幅も大きくなり耐震性が懸念されますから、日本瓦のお家は十分な強度を保つ必要があります。
メンテナンスのタイミングについてはこちらの「メンテナンスのタイミングを見逃さない!外壁と屋根の劣化症状は?」もご参考にしてください。
【日本瓦のメンテナンス】
日本瓦は耐久性に優れていますから、瓦自体は基本的にメンテナンスフリーです。
スレートやセメント瓦のように塗装で着色されているのではなく、焼き付けて膜を形成しているか、釉薬を塗って焼き付けし、ガラス質を作って色がついていますから、そうそう色褪せることはありません。
そのため褐色しない日本瓦は塗装不要です。
それではまったくメンテナンスが必要ないかというとそうではなく、年数の経過で下地の劣化や瓦のズレ、漆喰の劣化などが起きます。
日本瓦の場合は以下のメンテナンスが必要になります。
【日本瓦のメンテナンス】
・瓦のズレ修正
・下地補修
・防水紙の張り替え
・破損瓦の差し替え
・漆喰補修
下地や防水紙の劣化は雨漏りの原因となりますので、20年ほど経っていましたら工事をご検討ください。
また、漆喰が劣化しているとそこから水が入り込み、瓦の土台となる土が流れてしまいます。
瓦の土台となっている土のことを葺き土といい、この土が流れると瓦がズレたり、崩落する恐れがありますので、こちらも状態には注意して定期的にメンテナンスをしましょう。
瓦や漆喰の工事についてはこちらの「瓦屋根・漆喰工事」をご覧ください。
【セメント瓦】
セメントを原料とする瓦をセメント瓦といいます。
セメント瓦は厚型スレートとも呼ばれていて、表面は水が染み込まないように塗装がされています。
形状は日本瓦と似ていますが、質感はまったく違ってセメントのザラザラとした手触りが特徴的です。
日本瓦よりもコストが安価で、耐用年数は30〜40年ほど。
ただし、塗装がされていますので、10年周期で塗り替えが必要です。
セメント瓦の一種モニエル瓦はスラリー層という着色層があり、適切な下地処理と専用の下塗り剤を塗って塗装の密着性を高めておかないとすぐに塗装が剥がれてしまいますのでご注意ください。
【セメント瓦のメンテナンス】
セメント瓦は先述したように塗装がされていますので、年数が経つと色褪せや防水性の低下などの劣化症状が出ます。
また、セメント瓦にも漆喰が使われています。
日本瓦のメンテナンスでもお話したように漆喰が劣化していると水が入り込むため、セメント瓦も定期的に漆喰のメンテナスをしておきましょう。
また、塗装が古くなったセメント瓦は水を吸って徐々に脆くなってきます。
瓦が割れて破片が風に飛ばされてしまう恐れがありますので、被害が出る前に補修しておくことが大切です。
【セメント瓦のメンテナンス】
・塗装
・瓦補修または差し替え
・漆喰補修
・下地補修
・防水紙の張り替え
【スレート】
スレートはコロニアル、化粧スレート、カラーベストなどいろいろな呼び方があります。
現在の住宅で最も採用されている屋根材で、材厚が薄く、軽量なため耐震性にも優れています。
また、普及率が高いことから安価なものからハイグレードのものまで豊富なシリーズが揃っています。
スレートはセメントと繊維質を原料とする基材の上に塗装が施されています。
セメント瓦のように塗装で防水性を保っていますから、塗装が古くなったら塗り替えをしないと水を吸って寿命を縮めてしまいます。
スレートは20〜30年が耐用年数です。
ただし、塗装はもっと早くに劣化してきますから10年周期を目安に塗り替えをご検討ください。
【スレートのメンテナンス】
スレートは定期的に塗装が必要です。
また、経年劣化でひび割れや欠けてしまうことがあります。
風に飛ばされてまわりの建物や車を傷つけてしまう恐れがありますので、状態には注意しておきましょう。
ひび割れなどの軽微な損傷はコーキングで補修することができます。
もし、大きく破損していてもスレートは差し替えができ、類似する柄で差し替えておけば見栄えも影響しません。
塗装を行うときは補修も一緒に行っておくことをおすすめします。
【スレートのメンテナンス】
・塗装
・スレート補修または差し替え
・棟板金の補修
・防水紙の張り替え
屋根塗装についてはこちらの「はじめての屋根塗装で知っておきたい工程内容と気をつけるポイント」をご覧ください。
【屋根のメンテナンスに共通する防水紙の張り替え】
屋根から雨漏りしないのは防水紙が張ってあるからです。
屋根の防水紙のことをルーフィングといいます。
ここまで日本瓦とセメント瓦、スレートのメンテナンスについてお話してきましたが、メンテナンスで共通するのがこの防水紙の張り替えです。
屋根の防水紙の耐用年数は20年ほどです。
このくらいの年数が経っていましたらどんなに屋根材が新しくても防水紙の張り替えをご検討ください。
防水紙が古くなると防水性能が落ち、水が屋内にまで染み込んできてしまいます。
この状態を放置するとやがて雨漏りを引き起こしてしまいますから、このような状態になる前に葺き替えやカバー工法などのメンテナンスをしましょう。
屋根は下からでは状態を確認することはできません。
屋根に登るのは非常に危険ですから、屋根の状態を知りたいときは専門業者に依頼して点検してもらうことをおすすめします。
当社は無料で建物診断を行っておりますので、メンテナンスの際はお気軽にご相談ください。
無料診断についてはこちらの「屋根・外壁0円診断」をご覧ください。
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