こんな症状には要注意

投稿日:2020年5月8日  更新日:2026年1月27日

モニエル瓦の屋根のひび割れの補修方法

 

 

1970年代から80年代にかけ広く普及した「モニエル瓦」。2010年に生産終了となりましたが、屋根工事ではまだまだ目にする機会が多くあります。モニエル瓦はメンテナンスが非常に難しい屋根材の一つとなっていることをご存知でしょうか?モニエル瓦は状態を維持するために定期的な塗装が必要な屋根材です。

「屋根にひび割れを見つけたけれど、どう直せばいい?」

「塗装を断られたことがある」

本記事では上記のような悩みを持つ方へ向けて、モニエル瓦の特性からひび割れ補修、失敗しない塗装のポイントまでを解説します。

 

モニエル瓦とは

 

 

モニエル瓦は、ヨーロッパ発祥の「乾式コンクリート瓦」の一種です。主な成分はセメントと川砂ですが、一般的なセメント瓦とは構造が大きく異なります。

モニエル瓦の最大の特徴が着色スラリー層です。瓦の表面に「スラリー」と呼ばれる着色剤(セメントと顔料を混ぜた着色剤)を厚く塗った層があります。これにより、セメント瓦にはない独特の美しい発色と高い防水性を実現しています。また、断熱性も高いため、当時は人気を博していました。

そして、モニエル瓦の最大の弱点と言えるのが、特徴でも挙げた着色スラリー層です。この着色層は塗料が密着しにくいというデメリットがあります。また、すでにモニエル瓦は生産終了しているため、新品の瓦を入手することが困難になっています。このことにより、大きな破損があっても「瓦を数枚交換する」という対応がしにくくなっています。

 

モニエル瓦で見られる代表的な劣化症状

 

 

モニエル瓦は年数の経過とともに、以下のような劣化症状が現れます。

・スラリー層の劣化(チョーキング):表面の塗装が劣化して粉化物となって浮き出てきます。

・苔やカビの発生:防水性が低下すると水分を吸収しやすくなり、苔やカビが繁殖します。

・ひび割れ(クラック):経年劣化や地震、飛来物によって亀裂が生じます。

屋根の劣化症状は、下からだと気づきにくい欠点があります。汚れや色褪せ、苔やカビの発生などがあると屋根の見栄えが低下してきますので、外観の変化が見えたら、一度屋根の点検の実施をおすすめします

 

モニエル瓦を塗装する方法

 

 

ひび割れなどの劣化の補修法

 

 

モニエル瓦は防水性を保つために、定期的に塗装する必要があります。年数が経過しているとひび割れなどの破損があるため、軽微なひび割れであればコーキングで補修します。モニエル瓦の破損が大きい場合は、生産終了となっているため、差し替え用の瓦を調達することが困難です。築20年を超えている場合は、葺き替え工事もご検討してみてください。

<屋根塗装を行う場合>

モニエル瓦はスラリー層という特殊な着色層があるため、通常の屋根塗装とは異なる方法で塗装しなければなりません。スラリー層は塗料が密着しにくい特徴があり、塗装前にしっかりと取り除く必要があります。古いスラリー層が残ると塗膜が一緒に剥がれてしまうのでご注意ください。

モニエル瓦の塗装は、まず高圧洗浄機を使って脆くなったスラリー層を完全に除去します。下塗り工程では、下地への密着性を高めるために専用の塗料を使用します。モニエル瓦は高圧洗浄を含む下地処理の徹底と適切な下塗り塗料の選定が非常に重要となります。

 

塗料の種類

 

●スラリー洋瓦洋シーラー(水谷ペイント)

スラリー洋瓦洋シーラー(水谷ペイント)

下地に深く浸透して補強・下地への密着性を高めます

速乾性で乾燥時間を短くすることができ、工期短縮につながります。

また、作業性に優れているため、良好な施工性を発揮します。

 

●ヤネフレッシュSi(エスケー化研)

ヤネフレッシュ(エスケー化研)

耐候性に優れたシリコン樹脂塗料。防カビ・防藻性が高く、モニエル瓦の美観を守ります。

浸透性・密着性・隠ぺい力にも優れており、下地の色を拾いにくいです。また、刷毛やローラー、エアレスでも使え、施工性に優れています。

 

●モニエルパワープライマー(アステック)

モニエルパワープライマー(アステック)

水性で環境に優しく、なおかつスラリー層への浸透性に特化した下塗り材です。また、溶剤系の上塗り塗料も使用可能なため、選択できる塗料のバリエーションも幅広いです。

 

モニエル瓦のメンテナンスで注意すべきこと

 

前述したように、モニエル瓦はすでに製造されていないため、ひび割れた瓦を差し替えることは困難です。このことにより、軽微なひび割れでしたらコーキングなどで補修できますが、破損している枚数が多い場合は、葺き替え工事で屋根を一新することをおすすめします。

モニエル瓦の重量は約40kg/㎡あるため、現在の耐震基準で見ると重い屋根に該当します。スレートで約20kg/㎡、ガルバリウム鋼板で約5kg/㎡と、現在の屋根は軽量で建物への負担が軽減されています。重い屋根から軽い屋根に葺き替えることで、耐震性を高めることができ、地震による倒壊が起こりにく建物に改善できます

 

モニエル瓦を長持ちさせる方法

 

補修方法

 

モニエル瓦は、スラリー層という存在により特殊な施工となります。経験豊富な職人でなければ正しく扱うことができないため、「ただ塗るだけ」の業者に頼むのは非常に危険です。

まずは現在の瓦の状態をプロに診断してもらい、ひび割れなど症状に合わせて補修を実施し、モニエル瓦に適した施工を行うことが最もパフォーマンスの良い住宅維持に繋がります。

もともと屋根は劣化しやすい過酷な環境にさらされています。劣化が進行すれば雨漏りするリスクも高まるため、症状が悪化しないように定期的に点検の実施をご検討ください

LOHASでは建物診断や見積もりを無料で実施しております。モニエル瓦の施工実績も豊富にありますので、モニエル瓦のメンテナンスなら、ぜひ当店にお任せください

無料診断はこちらの「屋根・外壁0円診断」をご覧ください。

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