外壁塗装は高圧洗浄という工程があります。
この作業は足場を設置後に行う作業で、水圧をかけて建物に付着する汚れを洗い落としていきます。
塗装をしてしまえば建物の汚れも見えなくなりますので洗浄する必要はないように思えますが、当然のことながら高圧洗浄も塗装の品質にとても関わってくる工程です。
塗装前に高圧洗浄をする理由がちゃんとありますので、ここでは外壁塗装で行う高圧洗浄についてお伝えしていきます。
【高圧洗浄をする必要性】
建物は紫外線や風雨にさらされています。
年数の経過から汚れも付着してきますので、次第に美観性が落ちてきます。
なぜ建物に汚れがついてしまうかというと、外壁などは帯電性があるため浮遊する砂や埃、車の排気ガスなどが付着してきます。
塗装が正常なら外壁についた汚れは雨と一緒に流れるのですが、塗装が劣化すると耐汚染性が低下し、汚れが落ちにくくなります。
塗装の劣化は建物の美観性を落とすだけでなく、防水性にも影響を与えますので、汚れが目立ち始めたら塗り替えの時期となりますので塗装工事をご検討ください。
高圧洗浄を行う理由は、建物に付着した汚れや古くなった塗装を洗い落とすためです。
前述したように塗装をすれば汚れは見えなくなりますが、見栄えだけが問題なのではなく、汚れなどの不純物が残っていると塗装の付着に関係してきます。
汚れや古い塗装が残っていれば塗装の密着性は落ちるため、耐久性の高い塗料で塗装をしたとしても短い期間で剥がれてしまう恐れがあります。
このため長持ちする塗装に仕上げるためには、下地にしっかり塗装が密着していなければいけませんので、高圧洗浄を行なって汚れや古い塗装を洗い流しておくことが大切になります。
【高圧洗浄で重要な水圧】
現在では高圧洗浄機も一般家庭用のものが販売されて身近になりました。
しかし、外壁塗装に求められる高圧洗浄は水圧が重要となり、水圧が高くなければ汚れや旧塗膜を除去していくことはできません。
高圧洗浄機の水圧は、一般家庭用で8～12MPa（メガパスカル）ですが、外壁塗装で使うのは14.7MPa以上必要です。
一般家庭用の高圧洗浄機でも汚れを落とすことはできますが、水圧は施工に使われるほど高くはありませんので、汚れや旧塗膜を洗い落とすには期待できません。
先ほども言いましたが、塗装は不純物がついていると付着が悪くなりますので、十分に不純物が除去できていることが塗装には求められます。
また、一般家庭用で水圧が弱いとはいえ、古くなった塗装や劣化が進んでいるところを洗浄してしまうと損傷を起こしてしまう恐れがありますので、建物を洗浄するときは水圧はかけず水洗いで済ませておくことをお勧めします。
専門業者が使う高圧洗浄機は水圧も強力ですから、扱いを間違えると大きな事故につながりますので自分で洗浄するのは避けましょう。
【高圧洗浄時の注意】
高圧洗浄時は以下のことがありますのでご注意ください。
・洗浄時は洗濯物を干すことができない
・窓や玄関を開けることができない
・音が発生する
洗浄時は洗濯物が濡れてしまいますので、作業中は洗濯物を干すことはできません。
また、窓や玄関などを開けてしまうと水が入ってしまうため、作業中は窓などの開閉を控えていただいております。
塗装工事は比較的に音が発生しにくい工事ですが、洗浄時は高圧洗浄機の機械音や水の音が発生します。
工事期間中はお客様にもご協力をいただいていることがありますので、何卒ご了承いただけますと助かります。
もし、何かご要望などがございましたら何なりとお申し付けください。
【高圧洗浄の時は足場に飛散防止ネットを張ることが大切】
高圧洗浄は水飛沫をあげますので、飛散防止のために足場には養生ネットを張っておきます。
洗浄時の水飛沫は近隣の建物にも飛んでしまいますので、ご迷惑とならないように養生ネットを張るなどの配慮をして作業を進めていくことが大切です。
また、工事が始まる前に近隣の方に挨拶まわりを行なっております。（もしご不要な場合はお申し付けください）
工事期間中は養生ネットを張った足場に建物が囲われ、外から視界が届きにくくなりますので、戸締りや施錠は必ずしましょう。
【クラックやコーキングの劣化があると水が入る恐れがある】
建物は経年劣化すると外壁にクラックがでたり、コーキングが古くなってひび割れてしまったりします。
クラックやコーキングの劣化は水が侵入する恐れがありますので、損傷が激しい場合は洗浄を行う前に補修やコーキングの施工から始めることがあります。
【塗装をしないところも洗浄を】
塗装工事は建物全体がきれいになっていることで美観性を向上させることができます。
古くなっているところや汚れているところが残っていると仕上がりも中途半端になってしまいます。
高圧洗浄は塗装をしないところもできます。
門塀や玄関ポーチ、土間コンクリートなどは苔やカビなどの汚れがつきやすいため、こちらも高圧洗浄をしてきれいにしてあげましょう。
建物によってはバイオ洗浄を行うケースもあります。
バイオ洗浄は、洗剤を散布して細菌を分解した上で高圧洗浄を行います。
もしバイオ洗浄を行う場合は、洗剤にも種類がありますので、メーカーやどんな薬剤を使うか確認しておきましょう。
外壁塗装をご検討している方は下のページもご参考にしてください。
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